秩父の森林には多くのカエデ類が生育しています。そのカエデからはカナダのメープルシロップにもおとらないよい風味と、カナダ産には無いカリウムやカルシウムなどのミネラルが多く含まれた樹液を採取することができます。
カエデ樹液を素材とした製品の開発と普及による地域活性化の展開は、秩父地域の豊かな森林資源の保全と、その活用を通して自然と共生した新たな価値観を創造するNPO法人 秩父百年の森 の取り組みです。
カエデの樹液活用は、木を伐ることなく森林を連続的に活用できることから、これまでの「伐る林業」の森林利用形態と大きく異なっており、これまでの「伐る林業」と産業的に組み合わせることによって、長期間わたる森林育成と地域経済を活性化を目指します。
森の恵みを活用し、山への経済の流れを具体化するため、山の人たちとNPO秩父百年の森とで秩父樹液生産協同組合を設立しました。
①:1990年カエデ樹液プロジェクトは4コマ漫画から始まりました。
<秩父の山は楓がいっぱい> <「楓の森」を育てよう!>
秩父の名物お菓子を作りたい!
京都の「ヤツハシ」みたいな
どこにもまねの出来ない様な
日本にある楓の種類は28種類
秩父には21種類もあるんだ
楓からは「メープルシロップ」が採れるよ!
「楓の樹液」を大学で調べてもらおう
(埼玉大学分析センター・)
「ミネラルが豊富だよ!」
「自然食だね!」
みんなで「新しいお菓子」を創ろう
"新しいお菓子ができたね"
みんなで「楓」を植えよう
お菓子が売れると「楓の森」が育つ
山の人たち、街の人たち、皆で「楓」植えよう
楓のエコツアー:山の人たちは森林ガイドさん
お土産は、楓の商品:楓の樹液サイダー、お菓子
"山と里の人たちで連携"
楓の紅葉は、赤や黄色!
カエデの森は、観光地に!
お土産は、楓の商品:楓の樹液サイダー、お菓子
街から、お客様がいっぱい:楓のお菓子が売れて
秩父の森が豊かになるよ
②:秩父産 カエデ樹液 の特徴
● 樹液中のミネラル(無機質)、特にカルシウムCa,カリウムKに富む、中でもカリウムKの割合が多い
● 糖分析において秩父の樹液にはサッカロール、グルコース、フルクトースを含む(カナダ産の樹液はサッカロースしか含有していない)
秩父産カエデ樹液のミネラル含有量 カエデ樹液の糖成分
③:カエデの樹液採取
秋:カエデの植生調査と樹液採取木の選定
日本には28種類のカエデ類が自生しており、秩父の森にはそのうち21種類が自生しています。
木の位置情報をGPSで計測し地理情報システム(GIS)で管理、樹高や太さ、樹勢を調査してデータベース化します。
冬:カエデに機材をセットして、樹液の採取開始。
カエデの木が枯死しないよう、採取手法を厳格に規定しました
春一番:採取したカエデの樹液を収集します。流出量や糖度を計測しデータベース化、しっかりと管理します。
撤収:採取の終わった木は穴埋めを行い、薬剤を塗布します。
濃縮:採取したカエデの樹液は糖度1.5%~2.0%でほんのりと甘さを感じる程度、煮詰めて濃縮します
長い時間をかけ、1/40まで濃縮すると国産メープルシロップの出来上がりです。
観察:春から秋にかけて、開花状況や葉の茂り状況、紅葉状態を観察し、樹勢を観察します。
④:カエデ樹液の活用
カエデを加工する
カエデを食べる
第3のみつ(特許第5982140号)
自然のほのかな甘さを飲料やお菓子など様々な商品開発の提案に取り組んでいます
古民家レストラン「シャンドフルール」伊藤シェフのご協力により、カエデ樹液の自然な上品な甘さを活かした、凄く美味しいフレンチ フルコースが出来ました
樹液をミツバチに与えると今までにないミツのできることがわかりました。私たちは、これを“第3のみつ” と名付け、その開発と普及を通して、豊かな森林環境の再生をはかり、秩父地域の活性化を目指して取り組んでいます。さらに、リンゴやバナナなどの果汁をミツバチに与えることで、また別の「第3のみつ」の開発に取り組んでいます。
レストランでの活用
古民家レストラン「シャンドフルール」伊藤シェフのご協力によりカエデ樹液を利用したフレンチのフルコースを苦心して頂きました、樹液ドレッシングのサラダ、樹液ソースの肉魚、パンは小麦粉とカエデ樹液100%で水は使用しておらず爽やかな甘さが印象的、カエデ樹液100%のアールグレイ紅茶など、美味しく食べ、食べることで森林地域を応援します
● 和メープル商品オンラインショップ
※6月13日カナダ大使館を訪ね、一等書記官(商務)クリス・アンダーソン様、商務官(食品)清水昇様からカナダのメープルについてお話を伺いました。